彫りにかかる前に 正座合掌して 精神力の集中をはかります 仕事を始めたら 人形に呼びかける心にならねば 魂のこもった人形頭にはなりません これが本当の彫りの姿というのでしょう 少しの妥協も許さない仕事だけに 納得のいく作品が生まれるまでは悩み 苦しんだあげくに ようやく技の壁が破れるという過程のくり返しなのです ノミ一刀の使い方で頭の表情は変わってしまいます …「命を彫る」とでも言うのでしょうか